
お中元、お歳暮の類は、
人付き合いの一環として無礼にならないよう、
行っている人が多いですよね。
結婚してからは、
毎年両親と義両親にお歳暮を贈っているという人も少なくありません。
しかし、赤の他人でもない両親にそもそもお歳暮を贈る必要はあるのだろうかと、
疑問に思いながらお歳暮のやり取りを続けている人も、
中にはいるのではないでしょうか。
両親とお歳暮のやり取りをするのは、
どうも他人行儀で好まないという方、
経済的にももうやめたいという方のために今回は、
無礼にならない、お歳暮のやめ方について
ご紹介していきます。
両親へのお歳暮をやめるには
もともとお歳暮やお中元というのは、
日頃お世話になっている目上の方に対して、
感謝のお気持ちを形で表わすものですね。
一般的には、習い事の先生や目上の上司などに贈ります。
ですので、こうしたことから考えると、
お歳暮を両親に贈るのはなんだか違和感を覚えるというのも納得がいきます。
それでも、お歳暮を両親とやり取りするような風習が出来てしまったのはなぜなのでしょうか。
そこには、恐らく「家」と「家」との繋がりを大切にするためという、
日本古来の考え方があるのではないかと考えられます。
自分を基準に考えると母親も父親も紛れもない家族です。
しかし、結婚してA家に嫁いでしまった自分は、
夫と自分で構成されるA家の人間であって、
それ以外はただの血縁関係者ということになるのです。
母と父で構成されるB家と、A家には、
自分という共通項はあるものの、
「家」自体はどちらも独立体なので、
繋がりがありません。
そこに、お歳暮というやり取りを入れることで
「家」同士の関係性が深まり、
それが結果として「家」同士の繋がりへと発展していくというものです。
年配の方や村社会の風習が強く残っている地域では、
こうした「家」同士の繋がりというのをとても大切にしますが、
今の若い人たちの間でこうした認識を持っている人はそうそういないため、
こうした考え方にイマイチ共感できないという人がほとんどです。
ではなぜ、両親とのお歳暮のやりとりに意義を見出せないにもかかわらず、
毎年律儀にお歳暮のやり取りを行っているのでしょうか。
もともと、両親が彼らの兄弟たちや彼らの両親とお歳暮のやり取りをしていて、
それを見て育ったため、
いずれ自分も結婚したら、
両親とお歳暮をやり取りするのだろうと考えていたという人、
なんとなくそんな流れになってしまって始めたという人、
色々な理由で両親とお歳暮のやり取りを始めた人がいると思いますが、
いずれの場合も「なんとなく」というのが大半のようです。
そのため、ふとお歳暮について考えた時に、
その必要性に疑問が生じてしまうのです。
しかし、一旦始めてしまったお歳暮をやめるのは、
気持ちの上でもなかなか難しいですよね。
ましてそれが、5年も10年も続いていると、
一種の慣習のようになっていてやめようにもやめられません。
ですので、お歳暮を本気でやめると決めたら、
すぐに行動に移しましょう。
思い立ったが吉日とも言います。
お歳暮をやめる決意がついたら、
「今年で最後にする!」という確固たる意志を持って、
お歳暮終了宣言をしなくてはなりません。
自然消滅でなんとなくお歳暮をやめることは出来ません。
お歳暮を贈る相手が自分の両親ならば、
電話でその旨を伝えるのも良いでしょう。
お歳暮をやめるならば、
マナーを守り、
とにかく相手方に失礼にならないようにすることが一番大切です。
両親であっても、
お歳暮をやめるならば、
その旨をしっかりと伝え、
これからはお歳暮のやり取りの代わりに、
年に一度の会食会を設けるなど、
お歳暮の代替案もあわせて提示するのが望ましいです。
知っておこう!お歳暮をやめる時のマナーとは?
先にも述べたように、
お歳暮とは、
日頃お世話になっている人へ贈る感謝の気持ちです。
ですので、ただお歳暮をやめるというのは、
感謝の気持ちを断つという風にもとれる行為であるため、
マナーが損なわれます。
お歳暮のやめ方によっては、
相手方に大変失礼になってしまう場合があるので注意が必要です。
お歳暮をやめるにあたって一番大切なことは、
「今回でお歳暮をやめます。」という旨を相手方に伝えることです。
伝える方法はいくつもありますが、
もっとも一般的な方法は、
手紙にその旨をしたためて、
相手方に送るというものになります。
今まで続いてきた慣習をいきなり断つというのは、
なかなか出来ないことなので、
「お歳暮をやめる=縁を断つ」ではないということを
相手にしっかり伝えることが重要です。
そのため、
お歳暮をやめる代わりに、
今後は品物から手紙での挨拶に切り替えるといった
代替案を記しておく必要があります。
また、区切りとなる最後のお歳暮を贈る際には、
お歳暮の表の熨斗書きは、
「感謝」
にしなくてはいけません。
お歳暮をやめる相手が両親でも上司でも、
誰に対してでもマナーを守り、
失礼がないように気を配ることが大切です。
両親へのお歳暮をやめる時に出す手紙の内容は?文例あり
両親には、手紙ではなく電話で伝えれば良いやと思っていても、
なかなか電話口では話が上手にまとめられずに苦労することもあるかもしれません。
では、実際にお歳暮をやめる際に手紙を書くならば、
どのように書くのが正解なのでしょうか。
型にはまった書き方というのはあるのでしょうか。
内容に関しても、
どのようにまとめて書いたらいいのか分からないと悩むんでしまいますよね。
手紙に入れる内容としては主に次の3つのものになります。
・(相手方から贈られてくるお歳暮に対して)相手方に感謝の気持ちを伝える。
・「今後は、お気遣いなく」といったお歳暮の断り文。
・お歳暮から時節に合った挨拶状などに切り替える旨。
とはいっても、
これだけではイメージが付きづらいかと思いますので、
以下に文例を載せておきますので、
参考にしてみて下さい。
日頃は大変お世話になっております。
この度は、結構な御品を頂戴し、
誠にありがとうございます。
御好意は大変ありがたく存じますが、
今後はこのようなお気遣いなさいませんよう、お願いいたします。
不躾ではございますが、明年よりは、
年賀にて御挨拶を申し上げさせて戴きたく存じます。
どうか、お気を悪くされませんように。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
いくら自分の両親とはいえ、
「親しき仲にも礼儀あり」で
両親とのお歳暮のやり取りの終わらせ方でも、
マナーや礼儀に関して頭をひねってしまうものです。
両親とのお歳暮のやり取りをやめる場合は、
必ずこうしなくてはいけないというものはなく、
一般的なマナーが守られていれば、
特に問題はないかと思われます。
堅苦しくなるのがいやという人もいるかもしれませんし、
しっかりと形式ばった方法をとりたいという人もいるかもしれませんので、
自分と自分の両親とに合った形で、
お歳暮のやり取りをやめるのが一番望ましいかと思います。








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