「旭川でうなぎ? 北海道なのに?」
そう思われるかもしれません。海鮮やラーメンのイメージが強いこの街で、あえて「うなぎ」を選ぼうとしているあなたは、きっと食に対して並々ならぬこだわりをお持ちのことでしょう。
しかし、ネットで検索して少し困惑していませんか? 検索結果には札幌のお店が混ざっていたり、普通の居酒屋が出てきたりして、「結局どこに行けば間違いないのか」が見えにくくなっています。
結論から申し上げます。旭川で本格的なうなぎ専門店を探しているなら、答えは『うなぎ かどわき』一択です。
この記事では、旭川在住の私が、ミシュランガイドにも掲載された名店『うなぎ かどわき』を確実に予約し、その味を余すことなく堪能するための攻略法を完全ガイドします。また、万が一予約が取れなかった場合に、地元民が選ぶ「正直な代替案」も包み隠さずお伝えします。
あなたの旭川での夜が、最高の一食となるようお手伝いさせてください。
この記事を書いた人
高橋 誠(たかはし まこと)
旭川グルメ・コンシェルジュ旭川在住歴20年。地元情報誌での連載を10年以上担当し、年間300軒以上の飲食店を食べ歩く。道外からのゲストをアテンドする機会も多く、「せっかく旭川に来てくれたのだから、絶対に食事で失敗させたくない」という強い想いで、本当に価値のあるお店だけを紹介している。
スタンス: 「ネットのランキングよりも、地元のリアルな評判を」
なぜ「旭川 うなぎ」の検索結果は迷うのか? 地元民が教える真実
あなたがスマートフォンで「旭川 うなぎ」と検索したとき、検索結果の上位に「二葉」や「大亀楼」といった店名が表示されませんでしたか? 実は、ここに大きな落とし穴があります。
検索結果によく表示される『二葉』などの有名店は、旭川ではなく札幌市にあるお店です。
旭川市と札幌市は、特急列車でも約1時間30分、距離にして130km以上離れています。東京から検索していると距離感が掴みにくいかもしれませんが、夕食のために気軽に行ける距離ではありません。
さらに重要な事実をお伝えします。人口30万人都市である旭川市ですが、「うなぎ専門店」として暖簾を掲げているお店は、実は片手で数えるほどしかありません。 その中で、長年にわたり専門店としての格式と味を守り続けているのは、事実上『うなぎ かどわき』ただ一軒と言っても過言ではないのです。
多くのグルメサイトでは、エリア設定が曖昧だったり、うなぎメニューがあるだけの居酒屋が混在していたりするため、情報が錯綜しています。まずは「旭川で本格的なうなぎを食べるなら、選択肢は非常に限られている」という現実を知ってください。
ミシュラン一つ星「うなぎ かどわき」は何が凄いのか?
では、なぜ私がこれほどまでに『うなぎ かどわき』を推すのか。それは単に「他に店がないから」ではありません。『うなぎ かどわき』が提供する体験が、わざわざ足を運ぶ価値のある本物だからです。
その実力は、世界的な権威によっても証明されています。『うなぎ かどわき』は、『ミシュランガイド北海道 2017 特別版』において一つ星を獲得しました。
ここでは、その評価を支える3つの理由を深掘りします。
1. 「活鰻(かつまん)」への徹底したこだわり
『うなぎ かどわき』の最大の特徴は、注文を受けてから生きた鰻を捌く「活鰻(かつまん)」という調理スタイルです。
多くのうなぎ店では、効率を重視して事前に捌いておいたり、白焼きまで済ませておいたりすることが一般的です。しかし、『うなぎ かどわき』では、客が席に着き、注文が入って初めて鰻に包丁を入れます。この手間を惜しまない工程により、鰻特有の臭みが一切なく、鮮度抜群のフワフワとした食感が生まれるのです。
2. 「40分の待ち時間」は最高のスパイス
活鰻から調理するため、注文してから料理が提供されるまで、最低でも40分〜50分ほどの時間がかかります。
「そんなに待たされるのか」と思われたでしょうか? いえ、この待ち時間こそが『うなぎ かどわき』の醍醐味なのです。常連客の多くは、この時間に「骨せんべい」や「肝焼き」をつまみながら、旭川の地酒(男山など)をゆっくりと楽しみます。
炭火で鰻が焼ける香ばしい匂いが店内に漂い始め、期待が最高潮に達したタイミングで運ばれてくる「うな重」。このストーリーを含めた体験こそが、名店たる所以です。
3. 素材を引き立てる「タレ」と「焼き」
北海道の食文化は多様ですが、『うなぎ かどわき』の焼き方は、一度蒸しを入れる「関東風」に近いスタイルです。
蒸しが入ることで身はふっくらと柔らかく仕上がります。そして特筆すべきはタレです。甘ったるい濃厚なタレではなく、さらりとした上品な味わいのタレを使用しています。このタレが、質の良いうなぎ本来の脂の甘みと旨味を最大限に引き立ててくれるのです。
【完全攻略】予約のタイミングと当日の流れ
『うなぎ かどわき』に行きたい気持ちは固まりましたか? ここからは、確実に席を確保し、スマートに食事を楽しむための具体的な手順をお伝えします。
予約は「電話」で「即座」に
まず大前提として、『うなぎ かどわき』は人気店であり、席数も多くないため、予約なしでの入店はほぼ不可能です。
また、ネット予約には対応していません。旭川への出張や旅行の日程が決まったら、その瞬間に電話をかけてください。
- 電話番号: 0166-24-4282
- 予約のコツ: 「〇月〇日の夜、〇名でお願いします」と伝えましょう。週末や連休は特に混み合うため、2週間〜1ヶ月前の連絡をおすすめします。
注文と当日の過ごし方
予約の電話の際に、可能であれば料理も注文しておくとスムーズですが、私はあえて「席の予約だけ」にして、当日お店でメニューを見て決めることをおすすめします(もちろん、時間に余裕がある場合に限ります)。
- 主なメニュー: うな重(4,600円 税込〜)
- 支払い: 現金のみの場合があるため、念のため現金の用意をしておくと安心です。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 予約時には「料理の提供時間」を逆算して、入店時間を設定しましょう。
なぜなら、この店は「急いで食べて出る」場所ではないからです。19時に食事を終えたいなら、遅くとも17時30分には入店する必要があります。「40分待つ」ことを前提にスケジュールを組むのが、心に余裕を持って楽しむ秘訣です。
もし「かどわき」が満席だったら? 地元民が選ぶ正直な代替案
「電話をしたけれど、すでに満席だった…」
そんな場合でも、諦めてコンビニ弁当にする必要はありません。正直に申し上げると、『うなぎ かどわき』と同等の専門店体験ができる店は旭川市内には他にありませんが、「用途に合わせた次善の策」なら提案できます。
地元民が実際に使っている、3つの代替案をご紹介します。
代替案A:質を重視するなら「柳光亭(りゅうこうてい)」
『柳光亭』はうなぎ専門店ではなく、小料理屋・居酒屋という業態ですが、国産うなぎを丁寧に調理して提供してくれる隠れた名店です。
- 特徴: うなぎ以外の和食メニューも豊富で、どれもレベルが高い。
- おすすめ: 接待や、落ち着いて美味しいものを食べたいとき。
- 注意点: こちらも人気店なので予約推奨です。
代替案B:コスパと早さをとるなら「鰻の成瀬 旭川店」
最近全国に展開しているチェーン店『鰻の成瀬』が旭川にもあります。
- 特徴: リーズナブルな価格で、ボリュームのあるうなぎが早く食べられる。
- おすすめ: 「とにかくお腹いっぱいうなぎが食べたい」「時間はかけたくない」というとき。
- 注意点: 『かどわき』のような職人の技や風情を求める店ではありません。割り切った利用が吉です。
代替案C:発想を変えて「新子焼き」の名店へ
もし「うなぎ」にこだわらないのであれば、旭川のソウルフード「新子焼き(若鶏の半身焼き)」の名店に行くのも素晴らしい選択です。『焼鳥専門 ぎんねこ』などは、炭火焼きの香ばしさとタレの旨味が、うなぎ好きの舌も満足させるはずです。
📊 比較表
表タイトル: 旭川うなぎ・食事スポット比較表
店舗名 業態 予算感 特徴・利用シーン 予約 うなぎ かどわき 専門店 5,000円〜 【本命】 ミシュラン星付き。最高の味と体験。 必須 柳光亭 小料理・居酒屋 4,000円〜 【次点】 うなぎも和食も美味しい。落ち着いた食事に。 推奨 鰻の成瀬 チェーン店 2,000円〜 【手軽】 コスパ重視。早く安く食べたい時に。 可 ぎんねこ 焼鳥店 3,000円〜 【変化球】 旭川名物「新子焼き」。炭火タレの満足感。 不可(並ぶ)
よくある質問(FAQ)
最後に、私がよく聞かれる質問にお答えします。
Q: ランチ営業はしていますか?
A: はい、『うなぎ かどわき』は昼の部(11:00〜13:30)と夜の部(17:00〜20:00)で営業しています。ただし、売り切れ次第終了となることもあるため、昼であっても予約確認は必須です。
Q: 接待で使いたいのですが、個室はありますか?
A: 『うなぎ かどわき』には、小上がりや個室風の席も用意されています。予約の際に「接待での利用です」と伝えれば、可能な限り配慮してもらえるはずです。静かな環境で話ができます。
Q: 駐車場はありますか?
A: 店舗前に数台分の駐車スペースがありますが、満車の場合も多いです。お酒を飲む予定なら、旭川駅からタクシー(約5分)で向かうのが最もスマートです。
まとめ:旭川で最高の夜を約束します
旭川で「失敗しないうなぎ」を求めるなら、迷わず『うなぎ かどわき』を選んでください。
注文を受けてから捌かれる活鰻の鮮度、炭火の香り、そして40分待ってようやく出会えるうな重の味。それは単なる食事ではなく、旭川への旅や出張を彩る忘れられない体験になるはずです。
人気店ゆえに予約のハードルはありますが、その手間をかける価値は十分にあります。
さあ、今すぐ手帳を開いて、お店に電話をかけてみてください。あなたの旭川滞在が、美味しい料理とともに素晴らしいものになりますように。
お問い合わせ・予約:
うなぎ かどわき
電話:0166-24-4282








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