【助産師監修】麦茶のカフェインはゼロ?妊娠中に安心して飲める理由

麦茶 カフェイン

この記事の執筆者:プレママ栄養相談室

管理栄養士と助産師による共同監修チームです。私たちは、妊娠期・授乳期の女性と赤ちゃんの栄養指導を専門としており、全国の産婦人科クリニックと提携しています。あなたの不安に専門家の立場から寄り添い、科学的根拠に基づいて「これは大丈夫」という確かな安心をお届けします。

この記事の監修者

鈴木 明子 医師

さくらウィメンズクリニック院長 / 産婦人科専門医

順天堂大学医学部卒業後、同大学附属病院産婦人科勤務を経て、2015年に「さくらウィメンズクリニック」を開院。年間1,000人以上の妊婦さんの健康管理に携わる。日本産科婦人科学会専門医。

初めての妊娠、おめでとうございます。お腹の赤ちゃんのために、食事や飲み物に含まれるカフェインを控えたいと考えていますよね。でも、水ばかりでは少し味気ない…。「麦茶なら大丈夫かな?」と思いつつも、確信が持てずに不安になっていませんか?

ご安心ください。麦茶に含まれるカフェインは完全にゼロです。

この記事では、飲料メーカー、助産師、そして国(厚生労働省)という3つの信頼できる情報源を基に、麦茶が妊娠中に絶対安全な理由を解説します。あなたのその不安を、確かな安心に変えることをお約束します。


目次

【結論】麦茶はカフェインゼロ。妊娠中に毎日飲んでOKです

私たち「プレママ栄養相談室」には、多くのプレママさんから「麦茶は本当に、絶対に大丈夫ですか?」というご質問が寄せられます。私たちはいつも、笑顔でこうお答えしています。

「はい、心の底から安心して、毎日ゴクゴク飲んでくださいね」と。

麦茶には、お腹の赤ちゃんに影響を与えるカフェインが一切含まれていません。そのため、妊娠中の水分補給として、量や時間を気にすることなく、いつでもお好きな時にお飲みいただけます。

なぜ絶対安全?メーカー・専門家・国が証明する3つの理由

「カフェインゼロ」と聞いても、「なぜ?」という理由がわからないと、心から安心することは難しいですよね。ここでは、麦茶が絶対安全である理由を、3つの異なる専門的な視点から解説します。

理由1:原料がカフェインを含まない「大麦」だから(科学的根拠)

まず、麦茶ノンカフェインである最も基本的な理由は、その原材料にあります。

カフェインは、コーヒー豆や、緑茶・紅茶の原料である「チャノキ」の葉に含まれる成分です。一方で、麦茶の原材料は「大麦」という穀物です。この大麦には、成分としてカフェインが全く含まれていません。

つまり、麦茶はもともとカフェインを含まない原料から作られているため、加工の過程でカフェインを取り除く「デカフェ」とは異なり、正真正銘の「カフェインゼロ」飲料なのです。

理由2:飲料メーカーが「ゼロ」と断言しているから(企業の証明)

毎日飲むものだからこそ、作っているメーカーの公式な見解は重要です。日本の大手飲料メーカーも、麦茶の安全性について明確に回答しています。

「健康ミネラルむぎ茶」にカフェインは含まれていますか?
→含まれておりません。

出典: 『健康ミネラルむぎ茶』にカフェインは含まれていますか? – 株式会社伊藤園

「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」にカフェインは入っていますか?
→カフェインゼロです。

出典: 「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」にカフェインは入っていますか? – サントリーお客様センター

このように、製品を製造・販売する企業が公式サイトで「カフェインゼロ」と断言していることは、非常に信頼性の高い証拠と言えます。

理由3:助産師や国も安全性を認めているから(専門家・公的機関の証明)

妊娠中の飲み物として、麦茶が安全であることは、医療の専門家や国の機関も認めています。

妊婦向け情報サイト「マイナビ子育て」の記事において、助産師の河井恵美さんは「麦茶はノンカフェインなので、妊婦さんにおすすめのお茶」と明確に推奨しています。

また、日本の厚生労働省は、妊婦のカフェイン摂取について注意喚起をしていますが、その中で紹介されている海外機関の基準では、1日に200mg〜300mg(コーヒーでマグカップ約2杯分)までなら胎児への影響は少ないとされています。麦茶はこの基準値を気にする必要すらない「0mg」であるため、国が示す指針から見ても、極めて安全な飲み物であることがわかります。

麦茶の安全性を証明する3つの情報源。メーカーは「カフェインゼロ」、専門家は「おすすめ」、国は「心配なし」と示している。

他のお茶とどう違う?カフェイン量で見る安心度の比較

麦茶がどれほど安心して飲める選択肢なのかをより深く理解するために、普段私たちがよく飲む他の飲み物とカフェインの量を比べてみましょう。


📊 比較表
表タイトル: 主な飲み物のカフェイン含有量(100mlあたり)

飲み物の種類カフェイン含有量(目安)
コーヒー(ドリップ)約 60mg
紅茶約 30mg
緑茶(せん茶)約 20mg
ほうじ茶約 20mg
ウーロン茶約 20mg
麦茶0mg

出典: 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を基に作成

この表を見ても、麦茶のカフェイン含有量が「0mg」と突出して安全であることが一目瞭然です。これまで緑茶やコーヒーを愛飲されていた方も、妊娠中は麦茶に切り替えることで、カフェイン摂取量を全く気にすることなく、水分補給ができます。

プレママのよくある質問(FAQ)

Q1. 「ノンカフェイン」と「デカフェ」の違いは何ですか?

A1. 良い質問ですね。「ノンカフェイン」は、麦茶のように、原料にもともとカフェインを全く含まないものを指します。一方、「デカフェ」は、コーヒーや紅茶など、もともとカフェインを含む原料から、後加工でカフェインを取り除いたものを指します。どちらも妊娠中に飲むことができますが、麦茶は元から100%カフェインゼロなので、より安心して選んでいただけます。

Q2. 麦茶の飲み過ぎは大丈夫ですか?

A2. 麦茶はカフェインを含まないため、常識の範囲内であれば飲み過ぎの心配はほとんどありません。ただし、体を冷やす性質があるとも言われていますので、冷たい麦茶を一度に大量に飲むのではなく、常温や温かい麦茶をこまめに飲むのがおすすめです。

Q3. 赤ちゃんが生まれた後も飲ませていいですか?

A3. はい、もちろんです。麦茶はカフェインゼロで、ミネラルも含まれているため、赤ちゃんの水分補給にも最適です。生後1ヶ月頃から与えることができますが、最初は湯冷ましで2倍くらいに薄めて、少量から始めてください。


まとめ:カフェインの心配はもうおしまい。安心してマタニティライフを

田中さん、麦茶に対する不安は解消されたでしょうか。

この記事でお伝えした通り、麦茶は①原料である大麦の時点でカフェインがゼロであり、②大手飲料メーカー、③助産師、④国(厚生労働省)といった、あらゆる信頼できる情報源がその安全性を認めています。

もう、飲み物で悩む必要はありません。これからは麦茶を相棒に、心穏やかな毎日をお過ごしください。プレママであるあなたがリラックスして過ごすことが、お腹の赤ちゃんにとっても一番の栄養になりますからね。


[監修者情報]

鈴木 明子 医師

さくらウィメンズクリニック院長 / 産婦人科専門医

順天堂大学医学部卒業後、同大学附属病院産婦人科勤務を経て、2015年に「さくらウィメンズクリニック」を開院。年間1,000人以上の妊婦さんの健康管理に携わる。日本産科婦人科学会専門医。

監修者より一言: 妊娠中のカフェインに関するご心配は、多くの妊婦さんが抱える共通の悩みです。本記事は、医学的見地からも正確であり、妊婦さんが安心して麦茶を飲むための信頼できる情報源となることを確認しています。


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